2022-11-27

ダウン製品を購入する時に注意したいシームレスダウン



ファッションアイテムにはそれぞれの寿命がある


冬は足元から帽子までバラエティに富んだオシャレが楽しめる季節ですね!
 
今から冬のアイテムを購入して、お出かけやイベントに暖かいアウターや

新しいお洋服でとお考えの方も多いことでしょう。


そこで、ちょっと注意!

一部のアウターやオシャレな洋服には、気持ち良く着用できる期間(耐用年数)が

とても短い場合があることをご存知ですか?
 
特に、高額なファッションアイテムを購入した後で後悔することのないように、

注意して頂きたいことをクリーニングの観点からお伝えしたいと思います。

今回は、ダウン製品についての注意ポイントです。


 

ダウン製品に現れた新しい加工トレンド


富山の冬の防寒着と言えばダウンですね。

空気を含んで暖かく、ナイロン素材だと雨や雪をはじいてくれます。

そんなダウン製品の中でも数年前から現れたシームレスダウン(シームレス製品)は

ご存知でしょうか?

 
シームレスダウンとは


シームレスダウンの例



一般的なダウン製品は、皆さんがご存知のように仕切りをミシンで縫って

キルティング)中の羽毛を均等に振り分けてあります


こうすることで、洗濯をした後でも羽毛を全体に均等に配分できるのですが、

縫い目から中わたのダウンやフェザーが出てきてしまうという

デメリットがありました


 
そこで数年前に登場したのが、シームレスダウンでした。

シームレスダウンはキルティングがないため、ダウンやフェザーが出てこないこと、

縫い目のないスッキリとしたデザインが特徴です。

スタイリッシュなデザインで人気もありますが、ここにメンテナンスの観点

注意したいポイント潜んでいます。



シームレスダウン製品はクリーニング店が引き受けない?

シームレスダウンは、キルティング加工をする代わりに圧着加工を施しています。

この圧着加工に使用されている「樹脂の糊」は経年変化で製造から長くても

3年程劣化し接着面である布地が剝がれてきます。



そして、

圧着加工に使用されている「樹脂」は、ドライクリーニングにも

ウエットクリーニングにも耐性がないので、圧着加工が剝がれている場合は

シームレスダウン製品はクリーニング店でお引き受けできない場合も


つまり、シームレスダウン製品は

 ◆ 汚れることが予想される場所では着用を控える

  着用できないほど汚れてしまったら、ご家庭で洗濯、

  クリーニング店でのクリーニング(←クレーム対象外)

  汚れて圧着加工が剥がれてきたら、そのアイテムは寿命を迎えた

ということになります。


これからダウンジャケットなどの購入をお考えの方は、以上の点を考慮に入れて

シームレスダウンを購入されることをおすすめします。


北川クリーニング店のブログでは、これからも皆さんのお役に立つような

情報を発信していきたいと考えています。

ファッションメンテナンスに関して知りたいこと、不明の点などありましたら

コメント欄でお寄せ下さい。

ここまで読んで下さって、ありがとうございました!


 

2022-11-06

着物を着た後、すぐに収納していませんか?

 



七五三でお召しになったお着物、少しの時間しか着ていないから大丈夫と

そのままタンスに仕舞いこんでいませんか?


着物のしまい方

着物は、脱いだ後に和服用のハンガーに掛けて、半日から一日の間、

まずは風を通して湿気を取り除きましょう。


その後ハンガーに掛けたまま、柔らかい毛ブラシで全体のほこりを取り除きましょう。

汚れていないように見えても、衿、袖口、裾、上前、ひざのシミ、ヨゴレ、シワの有無を

確認してみて下さい。


もし、汚れを見つけたら↓


簡単な汚れの落とし方

軽い汚れはベンジンを含ませたガーゼ等でそっと拭くか、

トントンとたたいて取り除いてみます。


汗はそのままにしておくと黄色くシミになってしまいますので、

水で固く絞った2枚のタオルを用意して、

間に着物を挟んでていねいにたたきます。


汗がひどい場合には数回繰り返します。


ただ、こちらのお手入れはやりすぎてしまうと輪じみや

生地を痛めてしまう可能性がありますので、

大切なお着物はクリーニング店へお任せ下さいね。


着物のたたみ方

着物はきちんと折り目に沿って正しくたたみ、たとう紙(紙製)に包みましょう。

その時には 防虫剤は着物に直接ふれない様に注意し、使用しましょう。

また、タンスに仕舞う時は、着物を何枚も重ねないようにしましょう。


着物の管理のし方

虫干しは、1月あるいは7月の空気の乾燥した日を選びましょう。


虫干しをした後はできるだけ新しいたとう紙に包み替えるのがおすすめです。

着物を収納した容器(タンス・衣装箱)は、直接日光のあたらない風通しのよい場所におきましょう。

きものへのやさしさといたわりの真心こめて・・・・・・